「遅かったな。」
「はぁ・・・・・。(誰の所為だと思ってるんだか)」
「とりあえずそこに立て。後のことはこいつが教えてくれる。」
ペタはにキーホルダーのようなものを渡した。
「はい?」
「これでの持っているARMは3つか?」
「ARMは、魔力のこもったアクセサリー・・・だっけ?」
「まだ詳しくは教えてなかったな・・・。ARMについてはこれから行くところで教えてもらえ。」
「教えてもらうってだ・・・・わぁっ?!」
突然足元に扉が現れ、そのまま見えない下の方へと落ちていった。
「落ちる〜〜〜〜〜っ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
かなりの距離を落ちていったが、幸い着地地点が茂みの上だった。
「いったたた・・・・どこ?ここ・・・・」
まずここは屋外。
それ以上のことは考えても仕方が無いので、自分の手の平に乗ったARMたちを眺めてみた。
指輪、腕輪、キーホルダー。
正直なところ、これに魔力がこもっているなんて思えない。
そう思っていた矢先、キーホルダーが宙に浮いた。
「なっっ!?」
カッと強い光を放ったかと思うと、そこからキーホルダーが消えた代わりに人が現れた。
同じぐらいの背の高さの男の子。
「え、え、え、え、え〜〜〜!」
「えー、って何だ!失礼なヤツだな!」
「だってキーホルダーが人間にっ・・・」
「俺は人間じゃなくてガーディアンだ!」
「がーでぃあん??」
「俺ぐらい人間と酷似してるのは珍しいんだけどな。」
「はぁ・・・。(だからガーディアンて、何?)」
「じゃあとりあえず、修行内容の説明をするぞ!とにかくあれだ、60日間頑張れ!以上。」
「ろっ60日も!?」
「ああでも心配すんな。ここでは外の世界の60分の1の速さで時が流れてるんだ。だから外では1日しか経ってないことになるんだぞ!」
「よくわかんないけど、とにかく60日間やればいいのね?」
「おっなかなか物分りいいじゃねぇか。じゃあ何から始めっかな。」
「まずARMについて説明をして!」
「説明・・・より、先に使ってみたほうがいいな。その指輪と腕輪、ちょいと貸りるぜ。」
男の子は何やら物色をしはじめ、数十秒してから腕輪のほうだけ返してきた。
「何かわかったの?」
「こっちの指輪はだいぶレベル高いからお前にゃまだ早い。けどこっちの腕輪は比較的初心者用だから使ってみ?」
「使うって・・・?」
どこからどう見ても、ただの腕輪。
それに私は異世界出身であって、魔法の素養なんて全く無い。
「それ多分水のネイチャーだと思うんだけど・・・そうだな、水の玉でも出してみろ。」
「でもそんなことどうやって・・・?」
「『使おうとする。』ARMってのはその気持ちをしっかり持ってれば術者に答えるものなんだ。」
「わかった。やってみる。」
「あ、でも想像することも大事だからな!」
目を閉じて、水球をイメージしながら心の中で何度も唱える。
使いたい気持ちを強く・・・
そのとき、手のひらに腕輪がのった右手から、ドバッと水が飛び出てきた。
「う・・・わっ・・・」
「初めてにしては上出来・・・ってうわっお前水出しすぎだ!早くとめろ!!」
水はどんどん勢いを増し、ついには大きな噴水のように空高くしぶきが上がった。
「ご、ごめん。水よ止まれ!!!」
腕輪は命令を聞き、水はピタリと止まった。
「良かった・・・。」
「よくねぇよ!こんな噴水みたいな水出して!俺の服も濡れたじゃねえかぁ」
「なんかコントロール利かなくて・・・」
「まぁこれから頑張れよ?」
「うん、そうだね。ありがとう!」
こんな明るい気持ちになったのも、誰かにお礼を言ったのも、笑ったのも、ほとんど数年ぶり。
空には、虹が架かっていた。