は目の前に立つ青年を、怯え交じりでにらみつけた。
するとその青年のほうは、予想外にもおどおどしだした。
「ごっ・・・ごめんなさい!おどかすつもりはちっとも無かったんです。本当に・・・。別に怪しいものでは・・・」
「どこからどう見ても怪しいですけど・・・。」
「そ・・・そんな・・」
そりゃそうだ。急に現れていきなり爆発を起こす。正気の人間のすることじゃない。
この挙動不審な態度だって演技かも・・・
「ぼ、僕はただ・・・その・・・」
「はっきり言いなさいよ。」
「あなたの持っているリングを・・・もらいたいんです。」
「はぁ?」
「ボクはそのリング手に入れなきゃいけないんです、絶対に。」
「どうして?」
「ある人がそれを求めているからです。ボクにとって、世界で一番大切な人が。ホントに渡してもらわないと怒られ・・・貴方、もしかして――?」
青年ははっとしたようにの服装を見つめた。
「・・・・・・何?」
「あっその・・珍しい服装だなって・・・」
「そりゃそうよ。異世界からきたんだから。」
「!今なんて言いました?!」
「だから異世界からきたって・・・。信じないだろうけど。」
「やっぱり・・・。先に謝っときます。ごめんなさい!気絶してもらってもいいですか?」
「それは・・・どういうこと・・・?」
質問を無視し両手を合わせてごめんなさいを繰り返したかと思うと、目にも留まらぬ速さで手のひらををの目の前に突き出した。
「ストーンキューブ!・・・こういう子は、口だけじゃ聞いてくれないんですよね。」
よける間も無く、たくさんの立方体の石がを直撃した。
「うっ・・・・」
痛みに声を上げる。
「!これでも気絶していない・・」
「な・・何すんのよ・・・」
それだけ言うと意識を失ってしまった。
「帰ったらちゃんと手当てしてあげますから・・・」
そういって、青年はを抱き上げると、一瞬でどこかへ消えてしまった。